そばの「かえし」とは

そばつゆを作る際、必要な調味料があります。
「かえし」と呼ばれるそばつゆのベースとなる調味料で、お店の秘伝とも言われます。
かえしとは、どのような調味料なのでしょうか。

かえしとは

煮返しといった言葉を、ご存じでしょうか？
一度煮たあとに再び煮ることを指し、略称したものをかえしと呼びます。
かえしは万能調味料とも言われ、出汁で割ることでさまざまな料理に使えるのです。
冷蔵庫や保存容器のない江戸時代に、酸化や黒ずみ・異臭を防ぐため甕に入れて長期間保管できるよう考えられました。

そば屋のかえし

配合や調理法によって味が決まるかえしは、そば屋秘伝の調味料です。
かえしには主に2つの種類があり、醤油を加熱して加えるもの・非加熱のまま混ぜるもので分けられます。
一般的なかえしは「本かえし」と呼ばれ、出汁で割ることによりそばつゆが出来るのです。

かえしの材料

かえしを作るための材料は、非常にシンプルです。
醤油に砂糖・味醂を加え煮かえして作り、数日～数週間寝かせます。
寝かせることで、熟成し醤油の角が取れ味にまろやかさが出るのです。
材料の配合や種類・寝かせる時間はお店ごとに違うため、個性の出る部分でもあります。

かえしの使い方

一番出汁や二番出汁で割ることで、さまざまな料理に使われます。
そばつゆだけでなく煮物やすき焼きの割り下としても使え、非常に便利な調味料と言えるでしょう。

まとめ

かえしとは煮返しを略した言葉で、出汁で割って使われる調味料です。
そばつゆのベースとなるかえしは、お店独自の味となる大事な調味料と言えるでしょう。
シンプルな材料ですがお店によってこだわりがあり、同じそばでも全く違う味が楽しめます。
お店ごとに違うそばつゆも味わってみると、新しい出会いがあるかもしれません。